グッドウィルカップ 決勝T総括

優勝は蹴竹G、失礼な言い方にはなりますが波乱の結果でした。

決勝Tを振り返って

大体どこのチームも上手い選手1人の個人技にやられる、というパターンが少なくなってきてて、
攻撃に一工夫したチーム、あるいは自分たちの型を得点に結びつけたチームが勝利しています。
前者の例はXANADU、後者の例は蹴竹ですね。
超守備偏重チームのchakuchaku J.bは例外w
予選から通じて得点のパターンを見てみると、


・個人技からの得点  4点
・速いパス回しからの得点  3点
・ゴール前の混戦から押し込んだ得点  4点
・ミドル、ロングからの得点  4点
・カウンターからの得点  2点
・キックインからワンタッチの得点  2点
・フィクソのボールを奪っての得点  2点
・ヘディングでの得点  3点


個人技からの得点というのも、立ち上がり直後や得点、失点の直後といった集中しきってない時間帯の
ものが殆どで、ゲームの流れの中で個人技からの得点、というのはありませんでした。
カウンターで守備が崩れてるところを個人技で決める、ってのはありましたけど。
今までよく見られた、個人技で切れ込んで左右45度の角度からキーパーの脇を抜くシュートを打つ、
というゴールは予選でくるみんが見せた1点のみ。
ドリブル突破自体が、カウンターのような守備が崩れた状況じゃないと成功してませんでしたね。


もうひとつ思うこととしては、今大会良い成績を残したチームは
セカンドボール*1の支配率が高かったんじゃないかと思います。
半田さんはファーストタッチ時点でしっかりコントロールしてましたけどw
セカンドボールがあまり取れないのにしっかり守りきってるJ.bは例外ですがww


今大会僕の印象に残っているのは、ヘディングの頻度の高さ。
ヘディングできるようになってる人が明らかに増えてるんですよね。
頭を出すだけじゃなくて、しっかりボールを見て額をボールに当てるヘッドが出来る人が
かなり増えてます。XANADUは全員がちゃんとしたヘディングを使ってましたし、
蹴竹の#14飛留間さんは、明らかに狙ってあのヘッドを打ってましたし。
成功してたのは蹴竹だけでしたが、他のチームもヘディングシュートを狙いに行く場面が結構あって、
今後こういうパターンはもっと増えていくんじゃないでしょうか。

蹴竹G

蹴竹の決勝Tでのゴールは、4点中3点がゴレイロ鈴木千登世さんのロングスローを
ピヴォが直接ヘッドで決める、という省エネ作戦の結果で、かなり有効な戦術になってました。
天井サーブのようなボールを投げるのでフィクソの目測が甘くなったり、ボールを見てる間に
マークがずれたりして、良い形でヘディングを打てる場面もありましたしね。
YJ戦の1点目では完全にフリーで打ててましたし。
スフィア選抜ではピヴォに入る摂っちゃんをフィクソにおき、高宮さんと二人で徹底して守備に当たらせるという
作戦もよく当たってたと思います。
高宮さんが上がり目で攻撃にも絡みながら、摂っちゃんが下がり目で攻撃を潰す、というのもしっかり
機能してましたし、このスタイルは蹴竹に良く合ってるんじゃないでしょうか。

chakuchaku J.b

超守備偏重型チームのJ.bですが、無得点で準優勝という結果を収めました。
無得点で優勝、というスイスの逆パターンも期待したんですけど、決勝では惜しかったですね。
J.bの凄いところは、体の寄せ方、相手との間合いの取り方といった、1対1の守備テクニックが
ちゃんと基本にのっとった上で高いレベルで行われているということ。
特に凄いのが青山さんなんですけど、きっちり脇を締めた上で肩を当て、相手を外へ追い込んでいき、
きわどいボールは無理せずセーフティに外へ出す、というDFの基本が徹底されてます。
ちょっとセーフティにやりすぎて、そこは切らないで繋いでもいいのに、ってのもありましたが(笑


J.bの今回の勝因はPKの強化。
今までも点は取られないのにPKで苦汁を飲む、という試合が結構あったんですが、
今回はPKでの失敗は6回中1回のみ。素晴らしいですね。
あの失敗は足が滑ってしまったのか、軸足がズレてボールを浮かしちゃったんですけど、
しっかりコースを狙って、狙い通りに蹴れてたという印象でした。

XANADU loves NHC

やっぱり半田さんは憎らしいくらい冷静ですね。無理しない、周りを使う、すきあらば狙う、という
ところの状況判断が的確で、攻守両面の締め役でした。
ボールコントロールも上手いんで、後ろに控えてると抜群の安定感がありますね。
動きまくるMANAMIや、フォローにしっかり入るやっさん、前線でキープできてテクニックのある松本美佳里など、
攻守にわたってレベルの高い人がいるチームなんで、次にどんな試合を見せてくれるか楽しみですよ。


準決勝ではJ.bから得点できずにPKで負けてしまったんですけど、
J.bの守備をあそこまで崩したのはXANADUだけでしたし、
フィクソ→アラ→逆サイドのアラ、という形でつないで守備を崩していくやり方は
他のチームがやろうとして出来てなかったパターンで、
XANADUの技術力の高さが垣間見えた瞬間でした。

南葛YJシューターズ

吉川綾乃さんがスゲー。フィクソに入ってたんですが、ピヴォに入ってくるボールを片っ端からカットしていくんですよね。
ハイボールはヘッドでクリア、低いボールはインターセプトを狙っていく、という風にとにかく前線にボールを
入れさせませんでした。ってかジャンプヘッドでクリアとか出来るんですね。スゲーw
松原さんは相変わらず上手いですね。この人はホントに正統的なテクニック持ってるなぁ…。。
アラの位置で攻守の繋ぎ役をしっかり果たしてました。
阪本麻美、KONAN、大櫛江里加の3人で攻撃を担えるようにもなってきてるんで、
松原さんが攻撃に参加して無くても結構良い形まで持っていけてた場面もいくつかあって、
もう少し時間が経てばかなり面白いパターンが見られるかも?と感じましたね。

Gatas Brilhantes H.P.

予選に比べたら随分動きがよくなってました。
動きの硬さが取れてたというかなんというか。
あさみを後ろから走らせるパターンとか、是ちゃんがサイドに抜けてって勝負するパターンとか、
ガッタスがよく見せる攻撃パターンも出てましたし、惜しい形は何度か作ったんですが、
枠にシュートが行かなかったりで後半ロスタイムまで得点することは出来ませんでした。
まぁただXANADU相手にコレちゃん1人でよくあそこまで切り込んでったな、とは思います。
やっぱ是ちゃんはスゲー。
何でしょうね、テクニックだけで言えばもっと上手い人もいるんですけど、技術の上に気迫を乗っけてくというか、
そういう部分での爆発力だったり、競り勝つ力ってのはさすがですね。


今回見てて思ったんですが、どうにも後ろでボールを持ちすぎる傾向があります。
後ろからの組み立てをすべき状況と、セーフティにピヴォやアラに預けたほうがいい状況との判断が
まだまだ甘いです。自分でやろうとしちゃうんですよね。
柴ちゃんは割とセーフティにやろうとするんですけど、カントリーの二人はちょっと持ちすぎ。
みうなもテクニックがついたのはわかるんですが、シンプルにやったほうがいい場面で持ちすぎ、
ゴール前を固められるという場面もありました。
XANADU戦での2失点は、共にまいたむが奪われたところから始まってるんですよね。
1点目は小百合さんを抜こうとしたところで奪われ、2点目はパスを半田さんにカットされ、と
選択のミスを突かれてるんですよね。
まぁ半田さんが相手だからしゃーないといえばしゃーないんですけど、
DFにとってボールを奪われるってのは1番やっちゃいけないことなんで。。


でも主力メンバーの数人を欠く状態で、よく戦ったと思います。
正直チーム内でのレベル格差が1番少ないチームだとは思うんですが、
それでもキャプテン不在、ピヴォ不在、って状況はかなり痛かったはずだし、
見ててもそれがわかりました。
でも「揃っていれば」ってのを表に出さないのはさすがだなぁ、と思います。




まだ書いてないチームについては後ほど追記します。
追記できなかったら翌日分でw

(鷹 -_-)<レスです

>せっちゃんさん
ども!です。
まぁ実況ってのも半分は自分の記録用だったりするんですがw
参考になれば幸いですよ〜。


>モーニング狼。さん
遠征お疲れ様でした。
まぁでも上記の通り影山さんは『時間はかかるけど治る怪我』なんで、まずは
一安心ってところです。車椅子見たときはちょっと凹んじゃいましたからw
J.bの場合、青山さんや庄子さんを引っ込めるわけには行かないんで、
イジれるポジションがピヴォとアラの片方だけなんですよねw
攻撃の軸を欠く状態ではありましたし、攻撃らしい攻撃は出来てなかったんですけど、
しっかり守りきって、PKという課題を解消できたのが今回の1番の収穫じゃないかと思います。

*1:いわゆるこぼれ球、ヘッドでクリアされた後のボールなど